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小足さんの『徳島青春日記』に度々出てくる、“水上飛行機”のことがずっと気になっていました。高校時代は、飛行機少年を自認していたのですが、浪人し入学した途端に新しい環境に慣れようとしたのか、すっかり頭から飛行機は飛び去って行っていたようで、記憶のカケラもないのです!?お恥ずかしいことです。それで遅ればせながらあれこれネットで調べていたら、いろんなことが分かってきました。以下にその大略を「徳島⇔大阪」航空路線として、自分の思い入れも含めて記してみます。しばらくご辛抱ください。 その1・・・民間航空会社第一号・・・日本の民間航空は、冒険や見せ物の域を脱して、大正時代後半になりやっと輸送事業という実用的な方向を目指します。そんな中、現在の徳島県阿波市吉野町出身の“井上長一”という人が、大正11年(1922)大阪の堺に「日本航空輸送研究所」なるものを創設し、同年11月15日から日本初の民間定期航空路を、堺市大浜海岸と小松島市横須海岸の間に拓いたのが始まりだそうです。国産の複葉水上機を使い所要時間1時間10分で、小貨物や新聞、郵便や写真乾板の輸送を行いました。徳島と大阪を結んだのは、井上の故郷であると同時に、海を挟んで相対する距離の割には時間を要する区間であり、航空のメリットがあると考えられたからだと思われます。 その2・・・敗戦後の航空路線・・・昭和25年(1950)から35年(1960)にかけて日本の民間航空は熾烈な競争を展開しつつ、将来の発展に向けて各地域で特徴のある飛行機を導入していた。そんな中でも日東航空は、瀬戸内海を中心に水上機路線の運航を行っていました。当時は各地に空港もなく、海や湖水を利用する水上機に将来性があると考えられていたのです。使用していた飛行機は、デハビランド・カナダDHC−2ビーバー、同じくDHC−3オッター、それにグラマンG−73マラードなどの水上機または水陸両用機でした。 その3・・・『徳島青春日記』の頃・・・小足さんが記憶されていたのは、当時日東航空が運行していた単発レシプロ機では最大であり、14人乗りのデハビランド・カナダDHC−3オッターという機種ではないかとおもわれます。これは昭和33年(1958)に1機購入され、フロートをつけて水陸両用機に改造して、4月26日に大阪の八尾飛行場で行われた命名式で「つばめ」号と名付けられました。そして5月3日から徳島と大阪(堺)を45分で1日2往復していました。同機は人気もあり、利用客には好評だったようです。 しかし残念なことに、昭和38年(1963)5月1日午前8時56分頃、大阪発徳島行き日東航空「つばめ」号は、濃霧の中飛行していたため航路を誤り、兵庫県三原郡南淡町灘吉野(現在の南あわじ市)の諭鶴羽山(ゆづるはさん:標高608メートル)系通称重助山の中腹、標高約300m地点に墜落し大破炎上してしまいました。(この事故で運航乗務員2名、乗客9名、計11名のうち、乗客9名全員が死亡し、運航乗務員2名が救出された。事故機は午前8時11分大阪空港を離陸した。) 大阪(伊丹)空港が民間移管されたのは昭和33年(1958)3月18日ですが、いつの時点で発着地が堺から大阪空港になったのかは不明です。・・・(グラマンG−73マラードも、同じ頃飛んで来ていたようなので、この機種の可能性もありますが・・・) その4・・・『徳島青春日記』以後、そして今・・・昭和37年(1962)10月19日に徳島空港(当時は松茂飛行場)が共用の指定となり、大阪(伊丹)空港との陸上機による定期航空路線の開設が待たれました。それは約1年後に、先ずレシプロ双発機の就航、その後ターボプロップ双発機へと切り替わり、昭和50年(1975)にはジェット機の就航と順次発展しました。(特に国産のターボプロップ双発機YS−11は、1日11往復もしていた時があった)この路線は平成3年(1991)頃までは利用率80%以上の状態が続いて、いわゆるドル箱路線だったとのことです。 だが、平成10年(1998)4月からの神戸淡路鳴門自動車道開通によって、高速バスへと客が流れ利用率が激減し、採算ラインを割り込むようになりました。この流れは止めようもなく平成14年(2002)1月で、長年にわたる「徳島⇔大阪」の航空路線はその幕を閉じてしまいました。 以上です。曖昧なところもありますが、大筋では間違いないと思います。添付の画像(吉野川橋とつばめ号・慰霊碑・つばめ号の雄姿)は、いろんなサイトから取り込んだものです。沢山ある航空機のサイトから引用した文言についても、著作権は一応チェックしたので、問題はないと思っています。ただし気になった画像のひとつについては、連絡をして了解をいただきました。 | |
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2008年11月22日
「徳島⇔大阪」航空路線・・・末光
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